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症状から調べる(白内障、ぶどう膜炎、加齢性黄斑変性症)

代表的な目の病気について、病名・症状・原因・予防法・治療法を説明しています。

病名「白内障」

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シラスHD-OCT

症状

最近、『目がかすむ』『光がまぶしい』『小さな文字が読みづらい』と感じていませんか?
白内障は、目のかすみと視力低下が代表的な症状です。
このような症状があらわれたら、一度検査にお越しください。

原因

加齢、近視、性別、喫煙、紫外線、糖尿病

一番多い原因は加齢によるものです。個人差はありますが、誰でも年をとるにつれて、水晶体が濁ってきますので年齢が高い人ほど発症するケースが高くなります。
また強度の近視は核白内障が起こしやすいです。

糖尿病の合併症である糖尿病網膜症になると、白内障になる人も多いといわれています。

予防法

目の老化を遅らせるためにも抗酸化作用の強いブルーベリー・カシスやルテイン、ビタミンC、ビタミンEなどを摂取しましょう
また、白内障は光(紫外線)が原因となることがありますので、帽子やサングラスをかけることをお勧めします。

病名「ぶどう膜炎」

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症状

『目がかすむ』『まぶしく感じる』などが多く、その他に『目が赤くなる』『目が痛い』『ゆがんで見える』『虫が飛んでいるように見える』と感じていませんか?

このような症状があらわれたら、ぶどう膜炎かもしれません。一度検査にお越しください。
片眼のみのこともあれば、両眼に起こる場合もあります。

原因

病原菌による感染性か免疫異常が考えられますが、約3割は原因不明です。
日本では「ベーチェット病」「サルコイドーシス」「原田病」が全体の40%を占め、3大ぶどう膜炎と呼ばれています。そのうち、「ベーチェット病」「サルコイドーシス」は厚生労働省により特定疾患に認定されています。

治療法

基本的には薬による内科的治療です。
炎症の状態に応じて、点眼、内服、注射、点滴などを投与します。
治療の目的は炎症を抑えて視力障害につながる合併症を予防することです。
ぶどう膜炎は良くなったり悪くなったりをくり返し長引くこともあるので、定期的な通院が必要になります。治療中、急な変化を感じたときは、早めに受診しましょう。

病名「加齢性黄斑変性症」

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症状

  • 目やにのようなものがでる(前兆)
  • 視力が衰える(初期)
  • 中心部はゆがんで見えるが周辺部は正しく見えている(初期)
  • 視野の中心が見えなくなり、視力の低下を感じる(中期)
  • 色が分かりにくい(末期)

片目の場合、気づかないこと方が多いです。
このような症状があらわれたら、加齢性黄斑変性症かもしれません。すぐ検査にお越しください。

原因

加齢、光による刺激、紫外線、栄養の偏り、喫煙

一番多い原因は加齢によるもので、40歳以上から発症するケースが多いです。
また食生活の欧米化や、テレビ、パソコン、スマホなどの光刺激を受ける機会が非常に多くなったことも原因と考えられます。

※加齢黄斑変性症の原因は、他の病気や遺伝なども加齢黄斑変性症の原因という考えもあり、完全には解明されていません。(現在も研究中)

治療法

現在、加齢黄斑変性症の決定的な治療法は確立されていません。
レーザーを使って新生血管を破壊する方法や抗VEGF薬の注射による治療などありますが、治療方針については患者様と良く相談して決定いたします。

予防法

生活習慣の改善が重要です。
緑黄色野菜は発症を抑えると考えられています。肉中心の食事より、魚中心の食事のほうがよいようでしょう。
またビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることが分かっています。

喫煙者は加齢黄斑変性になる危険性が高いことが分かっていますので、禁煙することをお勧めします。

病名「網膜静脈閉塞症」

「網膜静脈閉塞症」とは、目の中の網膜に分布する血管が閉塞して出血するという病気で、すべての血管が閉塞する「網膜中心静脈閉塞症」と、一部の血管が閉塞する「網膜静脈分枝閉塞症」があり、予後は大きく異なります。 急に目がかすんだ状態となります。この病気の視力予後は一般に悪く、後遺症が残ります。
この病気の原因の多くは高血圧と動脈硬化です。
治療は、眼球への注射、レーザー、手術などを行います。
合併症には、硝子体出血、網膜剥離、血管新生緑内障などがあります。
血管新生緑内障は網膜中心静脈閉塞症に合併することが多く、難治で、失明したり義眼になることがあります。予防はレーザー治療です。
片方だけでなく両方の目に同じ病気が起こるかもしれません。また心筋梗塞や脳梗塞になる場合もありますので、予防として内服治療や生活習慣の改善が重要です。

病名「糖尿病と目の合併症」

糖尿病は目にいろいろな合併症を起こします。
糖尿病網膜症のほか、黄斑浮腫、血管新生緑内障、視神経障害、角膜障害、白内障などです。
糖尿病網膜症は、成人の失明原因の上位に入っています。 糖尿病網膜症は、進むとレーザー治療が必要で、末期には手術が必要です。治療効果には個人差があり、視力が戻る人から失明に近い人まで、さまざまです。
黄斑浮腫は難治で、抗VEGF治療やレーザー治療、手術を行います。
血管新生緑内障は失明につながります。抗VEGF治療やレーザー治療、手術を行います。
視神経障害に良い治療法はありません。 角膜障害は難治なことがあります。点眼治療が中心です。
白内障は手術が有効です。

病名「黄斑浮腫」

「黄斑浮腫」とは、網膜の中心部にある黄斑に水分がたまって、「むくむ」ことです。難治で重篤な視力障害を起こします。
黄斑浮腫はさまざまな眼疾患や白内障の術後に起こります。
頻度が高いものは、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎などです。
治療の第一選択は、抗VEGF薬の眼内注射です。一定の効果がありますが、治療が高価なうえ、数カ月以内に黄斑浮腫は再発し、繰り返し 注射が必要です。
その他、ステロイドや内服・点眼薬、レーザー治療、手術などがあります。

抗VEGF治療

VEGF(血管内皮増殖因子)は、潜出型加齢黄斑変性や近視性網膜脈絡膜新生血管などを含む新生血管黄斑症、糖尿病網膜症、黄斑浮腫、未熟児網膜症、血管新生緑内障などの発症や症状の悪化に関与しています。
VEGFの働きを抑える薬(抗VEGF薬)を眼内へ投与することで、上の病気を抑制、改善させることができます(抗VEGF治療)。
抗VEGF薬は高価で、投与後数カ月以内にその効果はなくなります。つまり繰り返して治療を受ける必要があります。
抗VEGF治療の効果には個人差があります。
抗VEGF薬の全身副作用には、心筋梗塞や脳梗塞などがあります。また、妊婦への使用はできません。